栗林定正会頭 年頭所感

地域経済の回復を目指し~事業者支援に尽力

 令和4年の新春を寿ぎ、謹んでお慶びを申し上げます。
 会員の皆様には、日頃より当所の事業活動に多大なるご支援、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 また、新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けている皆様に、心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早く日常生活を取り戻し、事業の回復が進みますことをご祈念申し上げます。

魅力ある資源をPR
 昨年を振り返りますと、我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が幾度となく発せられ、特に飲食店や観光業界などが大きくダメージを受けるなど、大変厳しい一年でありました。
 また、感染対策とワクチン接種の普及などにより、段階的に行動制限が緩和されつつありましたが、新型コロナウイルスの新たな変異株が流行しはじめ、感染者が増加傾向にあるなど、未だ予断を許さない状況にあります。
 さらに、コロナ禍による世界的な需給バランスの偏りから、ウッドショックやコンテナ不足による物流の混乱などに加え、原材料価格高騰による企業収益の圧迫のみならず日常生活への影響も続いており、世界経済の歯車が元に戻るにはもう少し時間がかかると思われます。
 こうした状況ではありますが、2023年にはATWS(アドベンチャーツーリズムワールドサミット)の開催が内定しており、北海道の魅力を世界へ発信する絶好の機会であると考えております。また2024年度には北海道横断自動車道根室線「阿寒IC-釧路西IC間」の開通が予定されているなど、地域が持つ充実した社会基盤や自然環境などを広くアピールしていくことが肝要であると存じます。

課題解決へ果敢に行動
 当市は、石炭・水産・紙パルプといった基幹産業に支えられ、今日まで発展してまいりました。しかしながら、昨年は、日本製紙株式会社釧路工場の紙・パルプ事業の撤退に伴う対応に苦慮する中、赤潮の発生による漁業被害や生乳の需給バランスの偏りによる廃棄への懸念など、新たな課題も顕在化した年でもありました。
 また、将来に向けたコンパクトなまちづくりの推進や鉄道高架化を含めた都心部の活性化など、解決しなければならない課題が山積しております。
 これらの難題に立ち向かうためには、地域や企業、関係団体の皆様方と連携・協力の下、水産資源の確保に向けた調査研究など、今ある資源を最大限に活用し、地域経済の回復に向けた取り組みを着実に進めていかなければならないと認識しており、いかに地域の声を集約し、時流に即した取組へと発展させていくかを考え、行動してまいりたいと存じます。

変化する経済環境へ即応
 商工会議所は、地域の経済や雇用を支える重要な役割を担っている中小・小規模事業者の持続的な発展を目指して、相談窓口を開設しており、関係機関との密接な連携の下で、事業者に寄り添った経営支援、並びに相談体制の充実・強化に努めております。
 当所におきましては、国や北海道、釧路市の各種支援金などへの申請を支援するとともに、市内の消費喚起につなげるための「釧路市サポート商品券」発行事業の他、緊急事態宣言により影響を受けた歓楽街への支援策として「呑んDE応援!!チアチケット」事業などを実施し、会員事業所の事業継続支援と経済回復に努めてまいりました。
 コロナ禍により、経済社会の動きが大きく変化している中で、商工会議所の果たすべき役割は益々重要となっており、柔軟かつスピード感を持って対応し、これまで以上にきめ細かな支援を実施してまいりたいと存じます。
 新型コロナウイルス感染防止に折り合いをつけながら、これまでより一歩進めた経済活動の活発化を両立させ、釧路の活力を取り戻すため、「行動する会議所」「信頼される会議所」「親しまれる会議所」として、釧路市をはじめ関係機関への要請や提言を行い、会員並びに事業者の皆様の繁栄と釧路市の発展に向けて邁進してまいります。
 本年も当所の活動に対する一層のご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のご健勝、ご多幸を心より祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

釧路商工会議所
会頭 栗林 定


◆日本商工会議所 三村 明夫会頭の年頭所感はコチラ

◆北海道商工会議所連合会 岩田 圭剛会頭の年頭所感はコチラ

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2022年1月17日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : admin